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金のなる木の病気と復活法!黒い斑点やふにゃふにゃの原因と対策

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多肉植物
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こんにちは。観葉植物疑問ナビ、運営者の「Yuta」です。

ぷっくりとした肉厚な葉が可愛らしく、風水的にも縁起が良いとされる「金のなる木(カネノナルキ)」。丈夫で育てやすい植物として有名ですが、毎日お世話をしている中で、葉っぱに黒いシミのような斑点が出てきたり、茎の節々に白い綿のようなものが付着していたりするのを見つけて、ドキッとした経験はありませんか?また、昨日までは元気だったはずなのに、急に茎全体がふにゃふにゃと柔らかくなって倒れてしまったり、葉がベタベタしていたりと、言葉を話さない植物からのSOSサインにどう対処していいか分からず、不安を感じている方も多いはずです。実は、これらの不調には大きく分けて二つのパターンがあります。一つはカビや細菌、害虫などが原因の「本当の病気」、もう一つは水やりの失敗や温度変化などの環境ストレスによる「生理障害」です。この二つは対処法が全く異なるため、まずは冷静に見極めることが回復への近道です。この記事では、初心者の方でも慌てずに適切な処置ができるよう、症状ごとの原因診断から、瀕死の状態からの復活術、そして再発を防ぐための日々の管理方法までを網羅的に解説します。

  • 葉の変色や異変が病気なのか生理障害なのか見分けられる
  • 根腐れや害虫被害に対する具体的な治療法が分かる
  • 瀕死の状態から復活させるための再生手順を学べる
  • 季節ごとの正しい管理方法を知り再発を予防できる
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症状から見る金のなる木の病気と原因

植物は私たち人間のように「痛い」とか「苦しい」と言葉で伝えることができません。その代わりに、葉の色を変えたり、組織の硬さを変えたり、あるいは葉を落としたりすることで、体の不調を必死に訴えています。しかし、そのサインは時に複雑で、同じ「葉が黒くなる」という症状でも、原因が全く異なることがあります。ここでは、皆さんが直面しているトラブルの正体を突き止めるために、症状別の詳しい診断ポイントを解説していきます。

葉の黒い斑点はカビか葉焼けか見極める

大切に育てている金のなる木の葉に、ある日突然黒いシミや斑点が現れると、枯れてしまうのではないかと非常に不安になりますよね。この「黒い斑点」の正体を突き止めることが、治療の第一歩です。実は、この症状には大きく分けて「病気(感染症)」と「生理障害(環境ストレス)」の2パターンが存在します。

まず、最も警戒しなければならないのが、カビの一種である糸状菌が原因の「黒斑病(こくはんびょう)」や「黒星病」といった病気です。これらは感染症ですので、放置すると株全体に広がるだけでなく、隣に置いている他の植物にも感染してしまうリスクがあります。
見分ける大きなポイントは、「斑点の周囲が黄色くぼやけている(ハロー現象)」かどうか、そして「時間の経過とともに斑点の数が増えたり、大きくなったりしているか」です。もし、黒い点の周りが黄色っぽく変色しており、徐々に範囲が広がっているようであれば、黒斑病の可能性が極めて高いと言えます。この病気は、梅雨時期のような湿度が極端に高い環境や、水やりの際に葉っぱに水がかかり、濡れた状態が長く続いた時などに発生しやすくなります。
金のなる木の葉に発生した黒斑病の症状。黒い斑点の周囲が黄色く変色するハロー現象が見られる。
一方で、病気ではないのに葉が黒くなるケースも頻繁に見られます。その代表が「葉焼け」です。これは、強い紫外線によって葉の細胞が破壊され、壊死してしまった状態です。例えば、ずっと暗い室内に置いていた株を、急に真夏の直射日光が当たるベランダに出した直後などに発生します。人間で言うところの重度の日焼けや火傷と同じ状態ですね。葉焼けの特徴は、光が当たっていた部分だけが黒や茶色に変色し、日が当たらない裏側や下側の葉は綺麗な緑色をしていることが多い点です。また、葉焼けによる黒ずみは感染しないため、それ以上範囲が広がることはありません。

さらに、冬場に窓際などで冷気に当たりすぎた場合も、「寒害(凍傷)」によって葉が黒く変色することがあります。金のなる木は寒さに弱いため、組織内の水分が凍結して細胞が壊れ、解凍後に黒く変色してしまうのです。

症状の特徴 考えられる原因 緊急度・対応
斑点の周囲が黄色い
数が増えて広がる
黒斑病(病気) 【高】感染した葉を除去し、殺菌剤を散布する。
光が当たる面だけ黒い
範囲が広がらない
葉焼け(生理障害) 【低】見た目は悪いが放置でOK。置き場所を見直す。
冬場に窓際で黒変
ブヨブヨしている
寒害・凍傷(生理障害) 【中】腐敗するなら切除。暖かい場所へ移動。

まずは数日間、その斑点が広がるかどうかをじっくり観察してみてください。「動かない」なら環境の問題、「動く(広がる)」なら病気の可能性が高いと判断し、それぞれに応じた対処を行いましょう。

白い綿や粉の正体はカビか害虫か

ふと金のなる木を見たときに、葉の表面にうっすらと白い粉がまぶされていたり、茎の付け根や葉の重なり合う部分に白い綿のようなフワフワした物体が付着していたりすることはありませんか?「ホコリかな?」と思って息で吹き飛ばそうとしても取れない場合、それは病気か害虫の仕業です。

葉の表面全体に、小麦粉をはたいたような白い粉が付いている場合は、「うどんこ病」というカビ(糸状菌)の病気が疑われます。この白い粉の実体はカビの菌糸と胞子です。うどんこ病は、春(4月〜6月)や秋(9月〜11月)といった、人間にとっても過ごしやすい穏やかな気候の時期に発生しやすい傾向があります。初期段階では点々と白くなる程度ですが、放置すると葉の全面を覆い尽くしてしまいます。カビが表面を覆うことで植物は光合成ができなくなり、栄養を作れずに徐々に弱っていき、最悪の場合は枯れてしまいます。

一方、粉というよりは「白い綿」や「小さな綿菓子」のような立体的な塊が付着している場合は、病気ではなく「コナカイガラムシ」という害虫である可能性が非常に高いです。
金のなる木の茎と葉の間に密集したコナカイガラムシ。白い綿のような塊の中に、小さな虫の体が見える。
「ただの綿ボコリだと思っていたら、実は虫だった」というのは、観葉植物初心者の方が最も衝撃を受ける事実の一つです。コナカイガラムシは、体長数ミリ程度の小さな虫ですが、体を白いロウ物質(ワックス)で覆っているため、一見すると綿のように見えます。彼らは植物の柔らかい部分に口針を突き刺し、栄養分である師管液を吸い取って生活しています。一匹一匹の被害は小さくても、繁殖力が強いため、気づいた時にはびっしりと茎を覆い尽くすほど増殖し、株を衰弱させてしまいます。

見分け方のコツ
指で軽く擦ってみてください。粉状に広がり、葉の表面自体が白くなっているなら「うどんこ病」。フワフワした塊がポロっと取れたり、潰すと黄色っぽい汁が出たりするなら「カイガラムシ」です。

どちらも早期発見が重要ですが、特に対処法が大きく異なるため、まずは「粉(カビ)」なのか「綿(虫)」なのかをしっかりと区別することが大切です。間違った対処、例えば虫なのに殺菌剤を使っても効果はありませんので、じっくりと観察してください。

葉がベタベタする場合は害虫被害を疑う

金のなる木の葉に触れたとき、蜂蜜やシロップをこぼしたように「ベタベタする」と感じたことはありませんか?もし近くに甘いものを置いていないのであれば、そのベタベタの原因はほぼ間違いなく吸汁性害虫(きゅうじゅうせいがいちゅう)の存在です。

具体的には、先ほど紹介したカイガラムシや、新芽に付きやすいアブラムシなどが犯人です。これらの害虫は、植物の樹液(師管液)を吸って栄養を摂取しますが、樹液に含まれる糖分をすべて消化しきれず、お尻から排泄物として出します。この糖分を多く含んだ排泄物が「甘露(かんろ)」と呼ばれるもので、これが葉の上に落ちることでベタベタとした状態になるのです。

「ベタベタするくらいなら、拭けばいいや」と軽く考えてはいけません。この甘露は、単に不快なだけでなく、植物にとって深刻な二次被害を引き起こす原因となります。それが「すす病」です。
すす病とは、甘露などの糖分を栄養源にして、空気中に漂うカビ(すす病菌)が繁殖し、葉の表面を黒い煤(すす)で覆ったように真っ黒にしてしまう病気です。これが『すす病』です。
害虫の排泄物(甘露)が原因で発生したすす病。葉の表面が黒いカビで覆われ、近くにはアブラムシやカイガラムシがいる。
葉が黒い膜で覆われると、当然ながら光合成ができなくなりますし、見た目も著しく悪くなります。つまり、「葉がベタベタする」という症状は、「近くに害虫が潜んでいる」という警告であり、同時に「このままだとカビが生える」という危険信号でもあるのです。

また、この甘い甘露に誘われて、アリ(蟻)が寄ってくることもよくあります。室内で育てているのにアリの行列ができている場合、その先にはカイガラムシやアブラムシが潜んでいるケースがほとんどです。ベタベタに気づいたら、葉の裏側、茎の付け根、新芽の隙間などを徹底的にチェックしてください。姿が見えなくても、必ずどこかに元凶となる害虫が隠れています。

茎がふにゃふにゃなら根腐れの危険信号

金のなる木を育てていて最も遭遇したくない、そして最も危険な症状、それが「株全体がふにゃふにゃ、ブヨブヨになる」という現象です。健康な金のなる木は、水分をたっぷりと含んだ幹や葉がパンパンに張り、硬くしっかりとしています。しかし、それが触ると柔らかく、指で押すと凹んでしまうような状態になっている場合、土の中で「根腐れ」が深刻化している可能性が極めて高いです。

根腐れとは、その名の通り根っこが腐って機能しなくなった状態です。多くの原因は「水のやりすぎ」です。金のなる木は乾燥地帯原産の植物なので、根は常に空気を求めています。しかし、良かれと思って毎日水をあげたり、水はけの悪い土を使っていたりすると、土の中の隙間が常に水で満たされ、酸素がなくなってしまいます。すると根は窒息し、細胞が死滅して腐敗菌が繁殖し始めます。

ここで矛盾するように感じるかもしれませんが、「水をやりすぎているのに、植物は水不足(脱水症状)に陥る」というのが根腐れの恐ろしい点です。根が腐ると水を吸い上げるポンプの役割を果たせなくなるため、土がどれだけ湿っていても、地上部の茎や葉には水分が届きません。その結果、植物は体内に蓄えていた水分を使い果たし、シワシワになり、最終的には茎の組織まで崩壊してふにゃふにゃになって倒れてしまうのです。
鉢から取り出された根腐れした金のなる木の根鉢。根は茶色く腐敗し、茎の根元も変色して柔らかくなっている。

さらに危険な「軟腐病」に注意
もし、ふにゃふにゃになった部分からドブのような強烈な悪臭がしたり、組織がドロドロに溶けていたりする場合は、カビではなく細菌(バクテリア)による「軟腐病(なんぷびょう)」の疑いがあります。この病気は非常に進行が早く、治療薬もほとんど効きません。残念ながら、軟腐病と診断された場合は、他の植物への感染を防ぐために、鉢ごと廃棄処分するのが最も賢明な判断となることが多いです。

葉が落ちて枯れる原因は環境ストレス

葉の色は綺麗な緑色のままで、黒い斑点も虫も見当たらない。それなのに、指で少し触れただけでポロポロと葉が落ちてしまう…。まるで植物が自ら葉を手放しているようなこの現象は、病気というよりも「環境ストレスに対する生理的な防御反応」であると考えられます。

植物にとって葉を維持することは、エネルギーを消費する行為でもあります。もし置かれている環境が過酷で、生きていくのに精一杯な状況になった時、植物はエネルギーの消耗を抑えるために、不要な葉を自ら切り離す(離層を作る)ことがあります。これを「生理的落葉」と呼びます。

主なストレス要因としては以下のようなものが挙げられます。

  • 日照不足:今まで明るい場所にいたのに、急に暗い部屋に移動させた場合など。光合成ができず、葉を維持できなくなります。
  • 急激な温度変化:秋から冬にかけて急に寒くなった時や、エアコンの風が直接当たる場所での乾燥ストレスなど。
  • 根詰まり:鉢の中で根がパンパンになり、水や養分を吸えなくなっている状態。

特に注意したいのが、購入してきたばかりの株です。生産者の温室という完璧な環境から、一般家庭の環境へと移動した直後は、環境の激変にショックを受けて葉を落とすことがよくあります。
「葉が落ちるから水不足かも?」と勘違いして、慌てて水や肥料をジャブジャブ与えるのは絶対にNGです。弱っている時に肥料を与えるのは、風邪を引いている人にステーキを無理やり食べさせるようなもので、かえって根を痛める原因になります。葉が落ち始めたら、まずは水やりを控えめにし、明るく風通しの良い場所に置いて、植物が新しい環境に慣れるのを静かに待つ「見守るケア」が重要です。

金のなる木の病気への対処法と復活術

症状の原因がある程度特定できたでしょうか?ここからは、実際に病気や不調に見舞われてしまった金のなる木を、どのように治療し、復活させていくかという具体的なアクションプランについて解説します。「もう手遅れかも…」と諦める前に、植物の生命力を信じて、できる限りの処置をしてあげましょう。

根腐れから復活させる挿し木と葉挿し

根腐れが進行し、茎の下の方が黒く変色してブヨブヨになってしまった場合、残念ながらその部分が自然治癒して元に戻ることはありません。腐敗菌は維管束(水の通り道)を通って上へ上へと進行していくため、放置すれば株全体が死んでしまいます。しかし、まだ上の方の枝や葉に「硬さ」や「緑色」が残っていれば、その部分を救出して新しい株として再生させることが可能です。これを園芸用語で「胴切り(どうぎり)」や「挿し木(さしき)」と呼びます。

私が推奨する、根腐れからの緊急復活手術(外科手術)の手順は以下の通りです。

手順1:患部の完全切除

まず、消毒した清潔なナイフやよく切れる剪定バサミを用意します。腐って変色している部分よりも数センチ上、明らかに健康で緑色の断面が見える位置で、茎をスパッと切断します。
ここで重要なのは、「腐敗部分を少しも残さないこと」です。断面に少しでも茶色いシミや筋が残っていると、そこから菌が再繁殖して失敗します。「もったいない」と思わず、健康な組織が出るまで躊躇なく切り進めてください。
根腐れからの復活のために行われた胴切りの断面。腐った部分が完全に除去され、健康で緑色な茎の断面が見える。

手順2:切り口の乾燥とカルス形成

切り取った枝(挿し穂)は、すぐに土に植えてはいけません。切り口が湿ったまま土に入れると、そこから雑菌が入って再び腐る原因になります。風通しの良い明るい日陰に、3日〜1週間ほど転がしておき、切り口を完全に乾かします。すると、切り口がコルク状に硬くなり、「カルス」という保護組織が形成されます。これが発根の準備完了のサインです。

手順3:新しい土への植え付け

切り口が乾いたら、新しい「多肉植物用の土」や「赤玉土(小粒)」などの、肥料分を含まない清潔な土に挿します。この時も、まだ水はあげません。

手順4:発根までの断水管理

ここが一番の我慢どころです。土に挿してから約1ヶ月間は、水を与えずに放置します。「水がないと枯れるのでは?」と心配になりますが、植物は茎や葉に蓄えた水分を使って根を出そうと頑張ります。根がない状態で水を与えても吸水できず、腐る原因になるだけです。1ヶ月ほど経ち、中心から小さな新芽が動き出したり、軽く茎を引っ張って抵抗を感じるようになったら、発根成功です。そこから少しずつ水やりを開始しましょう。

葉挿し(はざし)という選択肢
もし茎まで全滅していても、元気な葉っぱが1枚でも残っていれば「葉挿し」が可能です。葉を茎から丁寧にもぎ取り(付け根を潰さないように)、乾いた土の上に置いておくだけで、数週間後には葉の付け根から小さな赤ちゃんの芽と根が出てきます。

うどんこ病に効果的な薬剤と対策

白い粉を吹く「うどんこ病」を発見した場合、初期段階であれば家庭にあるものでも応急処置が可能です。重曹を水で薄めたもの(水500mlに重曹1g程度)や、食酢を薄めたものをスプレーし、柔らかい布やティッシュで優しく拭き取ることで、菌の繁殖をある程度抑えることができます。

しかし、これはあくまで一時的な対処法であり、カビの根絶には至らないことが多いです。確実に治したい場合や、範囲が広がってしまった場合は、園芸用の殺菌剤を使用することを強くおすすめします。

効果的な薬剤としては、「カリグリーン」が有名です。これは炭酸水素カリウムを主成分としており、カビの細胞膜を破壊する治療効果があります。有機JAS規格にも適合しており、環境や人体への安全性が比較的高いため、家庭内でも使いやすいのが特徴です。また、殺虫成分も配合された「ベニカXファインスプレー」「ベニカXネクストスプレー」などは、うどんこ病の治療と同時にアブラムシなどの害虫駆除もできるため、一本持っておくと非常に便利です。

薬剤使用のコツ
金のなる木の葉はワックス層があり水を弾きやすいため、薬剤を散布しても液がコロコロと落ちてしまうことがあります。スプレーする際は、葉の裏表にしっかりと付着するようにたっぷりと散布するか、展着剤(薬剤を付きやすくする糊のようなもの)が含まれている製品を選ぶと効果的です。

カイガラムシを駆除し黒ずみを防ぐ

「ベタベタするな」と思ってよく見たら、葉の付け根や茎にびっしりと付着している白い塊や茶色いポツポツ。これがカイガラムシの正体です。金のなる木を育てていると必ずと言っていいほど直面するこの害虫は、一度発生すると完全駆除が非常に難しく、多くの園芸愛好家を悩ませる厄介な存在です。

なぜカイガラムシの駆除が難しいのか、それは彼らが身につけている「鎧(よろい)」に理由があります。成虫になったカイガラムシは、自身の体を硬い殻(介殻)や、水を弾く白いロウ物質(ワックス)で覆っています。そのため、市販の殺虫スプレーを上からシューッとかけたとしても、薬剤が体を覆うバリアに弾かれてしまい、中の虫まで届かないのです。「薬をかけたのに全然死なない!」と感じるのはこのためです。

では、どうすればこの強敵を退治できるのでしょうか。答えは、「物理的な除去」「浸透移行性薬剤(しんとういこうせいやくざい)」という2つのアプローチを組み合わせた「徹底攻撃」にあります。

ステップ1:まずは「物理的」にこそぎ落とす

原始的ですが、最も即効性があり確実なのが「手作業による捕殺」です。薬剤が効かない成虫に対しては、これ以外の有効な手段はほぼありません。
歯ブラシを使って金のなる木の茎についたカイガラムシを物理的にこすり落としている作業の様子。

  • 道具の準備:使い古した歯ブラシ、濡らしたティッシュや布、割り箸、先端に粘着テープを巻いたピンセットなどを用意します。
  • 除去作業:目に見える白い塊や茶色い殻を、一つ残らずこそぎ落としていきます。特に葉と茎の隙間、葉の裏側、分岐点などは彼らの大好きな隠れ場所です。歯ブラシで優しく、しかし確実に擦り落としましょう。
  • 水洗い:可能であれば、強めのシャワーの水圧で洗い流すのも効果的です(ただし、土が流れないように注意)。

この作業を行うことで、親虫を減らし、これ以上の産卵を防ぐことができます。ベタベタした甘露(排泄物)も一緒に拭き取ることで、黒いカビが生える「すす病」の予防にもなります。

ステップ2:見えない敵を「薬剤」で狙い撃つ

親虫を取り除いても安心はできません。目に見えない微細な幼虫や、隙間の奥深くに隠れている卵が残っている可能性が高いからです。これらを一網打尽にするのが、「浸透移行性」を持つ薬剤です。

私が最強の武器としておすすめするのが、「オルトランDX粒剤」のような土に撒くタイプの殺虫剤です。この薬剤のメカニズムは画期的です。

  1. 土の上にパラパラと薬剤を撒く。
  2. 水やりの水と一緒に薬剤の成分が溶け出し、根から吸収される。
  3. 成分が植物の維管束を通って、葉や茎の隅々まで行き渡る。
  4. 金のなる木自体が「殺虫成分入りの植物」へと変化する。
  5. それを吸ったカイガラムシは、どこに隠れていようと逃げ場なく死滅する。

この方法であれば、殻に守られた成虫には効かなくても、新たに孵化した幼虫や、スプレーが届かない場所にいる個体も確実に仕留めることができます。効果も長期間持続するため、予防薬としても非常に優秀です。

頑固な個体には「マシン油乳剤」という選択肢も

もし、あまりにも大量発生していて手作業では追いつかない場合や、冬場の休眠期に駆除を行いたい場合は、「マシン油乳剤」という特殊な薬剤も有効です。これは化学的な毒で殺すのではなく、虫の体を油の膜で覆ってしまい、呼吸口を塞いで「窒息死」させる薬剤です。これなら薬剤抵抗性を持ったカイガラムシにも効果があります。

薬剤使用の注意
オルトランなどの薬剤は強力ですが、独特の臭いがあります。室内で使用する場合は十分な換気を行うか、ベランダなどの屋外で処理をしてから室内に戻すようにしてください。また、小さなお子様やペットがいるご家庭では、誤飲のないよう管理に十分注意してください。

(出典:農林水産省『農薬コーナー』)

カイガラムシとの戦いは根気が必要ですが、「見つけたら取る」「薬剤で予防する」を繰り返せば、必ず駆除できます。美しい緑色の葉を取り戻すために、諦めずに戦いましょう。

季節に合わせた栽培管理で予防する

病気や害虫の発生を防ぐ究極の方法は、薬剤を撒くことではなく、植物が健康に育つ環境を整えることです。特に日本には四季があり、季節ごとに管理方法をガラリと変える必要があります。金のなる木は「夏」と「冬」が苦手であることを理解しましょう。

季節 水やり頻度 置き場所 管理のポイント
春(3月〜5月)
成長期
土が乾いたら鉢底から出るまでたっぷりと 屋外の日当たりの良い場所 成長期です。日光に十分当てて株を丈夫にします。植え替えや剪定のベストシーズンでもあります。
夏(6月〜8月)
半休眠期
控えめに(土が乾いて数日空ける) 風通しの良い明るい日陰 高温多湿が苦手です。直射日光による葉焼けと、蒸れによる根腐れに最大の警戒を。水やりは夕方〜夜に行いましょう。
秋(9月〜11月)
成長期
土が乾いたらたっぷりと 屋外の日当たりの良い場所 冬越しに向けて体力をつける時期です。寒さに当たると紅葉し始めますが、霜が降りる前に室内へ。
冬(12月〜2月)
休眠期
断水気味に(月に1〜2回、コップ半分程度) 室内の日当たりの良い窓辺 寒さに弱いため、室温5℃以上をキープ。水を切ることで樹液濃度が高まり、耐寒性がアップします。

特に失敗が多いのが冬の水やりです。「室内が乾燥しているから」といって水をあげすぎると、根腐れを起こしたり、土の中の水分が凍って根を痛めたりします。冬は「枯れない程度の水やり」に留めることが、無事に春を迎えるための秘訣です。

金のなる木の病気対策まとめと観察のコツ

金のなる木の病気と対策について、かなり詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。情報量が多くて大変だったかもしれませんが、最後に重要なポイントをまとめておきます。

これだけは覚えておきたい重要ポイント
  • 黒い斑点:広がるなら「黒斑病(カビ)」、広がらないなら「葉焼け・寒害」。
  • 白い綿・ベタベタ:ほぼ間違いなく「カイガラムシ」や吸汁害虫。物理除去+オルトランで撃退。
  • ふにゃふにゃ:命に関わる「根腐れ」。腐った部分を完全切除し、断水して挿し木で再生。
  • 予防の基本:風通しを良くし、特に夏と冬は水を控える「引き算のケア」を徹底する。

病気や不調を未然に防ぐためには、毎日の「観察」が何よりも大切です。水をやる時や葉を拭く時に、「葉の色ツヤは良いか」「変な虫は付いていないか」「幹は硬いか」をチェックする癖をつけてください。早期発見できれば、被害を受けた葉っぱを一枚取り除くだけで済むことも多いのです。

金のなる木は、その名の通り「富」や「繁栄」を象徴する縁起の良い植物ですが、それ以上に驚くべき生命力を持っています。たとえ根腐れで瀕死の状態になっても、わずか数センチの枝、たった一枚の葉からでも復活できる強さを秘めています。「もうダメかも」と諦めずに、ぜひ今回の記事を参考にして、適切なケアをしてあげてください。あなたの愛情に応えて、きっとまた元気な姿を見せてくれるはずですよ。



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